糖質制限の落とし穴~正しく炭水化物を摂れば太らない~

こんにちは。
いわま薬局:ファスティングアドバイザー兼酵素マイスターの石原です。

前回より【糖質制限の落とし穴】として、昨今流行りの糖質制限も、
極端に偏ったり、方法を間違うと、健康を害するだけですよ・・・というお話をしました。

前回のお話はコチラ

1:過剰なたんぱく質摂取はからだに悪い!
  1-1:日本の食生活の急激な変化と新しい病気たち
  1-2:だからってお肉ばかり食べると・・・・
  1-3:大切なのはスムーズな代謝

今回のお話はズバリ!【2:正しく炭水化物を摂れば太らない】です。

私たち日本人には、基本的には糖質制限&たんぱく質の過剰摂取は全くと言っていいほど向いていません。

腸の長さに証明されているように、何世紀にも渡り、炭水化物摂取を基本としてきた私たちが
いきなり欧米人の様に、たんぱく質中心の食生活を続けて、健康で居られるはずはないのです。

短期間の糖質制限の実行は、ダイエットにとって大変有効な可能性がありますが
長期間の極端な糖質制限や、過剰なたんぱく質の摂取は、体を壊す可能性が大いにあります。

痩せたはいいが体調がいまいち・・・老けた気がする・・・
そんなお声があまりに多いので、正しい糖質制限のお話をしたいと思います。

とにかく糖質を制限し、たんぱく質や脂質ばかり摂取して、安心している人は
前回の 【1:過剰なたんぱく質摂取はからだに悪い!】 を含め、
今回のコラムもかならず読んでください。

2:正しく炭水化物を摂れば太らない

2-1:低血糖に要注意

本来、日本人にはその民族の体質に合うよう、推進された栄養バランスというものがあります。

たんぱく質・脂質・炭水化物の三大栄養素は、いずれもエネルギー源として非常に重要なものですが
それぞれの栄養素を1日の内でどれくらい摂れば、バランスが良いのかという指標の一つに
【PFC比率】というものがあります。

個人的には、厳密に守る必要もないとは考えますが
根拠のある数字なので、極度な糖質制限の様に、著しく外れることも良いとは考えません

具体的に見ていきましょう。

P=たんぱく質
F=脂質
C=炭水化物

として、

P=15~18%
F=25~30%
C=55~60%

上記の様に推進されており、これだけを見ても、炭水化物を一番多く摂ることが
健康上において推進されている事がよくわかります。

一般の方(日本人の話です)でも上記の割合が推進され、スポーツ選手では更に炭水化物の要求量が高くなり
瞬発力を必要とするスポーツであれば60%以上、持久力系のスポーツであれば70%以上必要となります。

ただ、前回のたんぱく質のお話と同様、炭水化物も、ただやみくもに摂取すればよいというものではありません。

たんぱく質の最小単位がアミノ酸やペプチドであった事と同様、
炭水化物の最小単位はブドウ糖や果糖といった【単糖類】と呼ばれるもので
全ての炭水化物が【単糖類】の組み合わせによって構成されています。

大まかにいうと

・多数の単糖類で複雑に構成された・・・複合炭水化物

・1~数個程度の単糖類が結合した・・・単純炭水化物  に、分けられます。

穀物や豆・イモ類などは【複合炭水化物】にあたり、これらは、摂取した後、
体内で分解→吸収するのに、ある程度の時間を要します。
イコール、血糖値の急上昇などもなく、長時間にわたり安定したエネルギー供給が可能となります。

そしてもちろん血糖値の急上昇がみられないので、糖→脂肪→蓄積というプロセスも無く、太りにくくなります。

これに対し、お砂糖などの【単純炭水化物】や、パンや麺類といった【精製加工食品】は
消化→吸収のプロセスに時間がかからないため、多く摂ると血糖値の急上昇がみられます。

すると、膵臓は、血糖値の安定を図るため【インスリン】というホルモンを出します。

このインスリンが時に厄介でして、血糖値の急上昇によって過剰にインスリンが分泌されると
糖を肝臓や筋肉に貯蓄したり、
糖→脂肪→蓄積のプロセスを優先させてしまい、太りやすくなったり
怖いところでは、今度は血糖値が極端に低下してしまい【低血糖】の状態を引き起こしてしまいます。

沢山食べているのに起こってしまう低血糖・・・糖質を摂りすぎているからこそ起こる低血糖ですが
様々問題があります。

低血糖になると、脳や神経筋肉に必要なエネルギーが供給されず
結果として集中力の低下・頭痛・脱力感・情緒不安定・睡眠障害など
様々な症状を引き起こします。

また、血糖値の急上昇による、インスリンの過剰分泌は、膵臓に大きな負担をかけることとなり
糖尿病を引き起こす大きな原因となるのです。

と、いうところからも、確かに糖質の摂りすぎな良くなく、
では、糖質制限をすればよいじゃないか!という話にもなりますが、

危険なのは、糖質を摂ること自体ではなく、
あくまで血糖値の急上昇が問題だということを理解しなければならないのです。

日本人の健康には、炭水化物は必須です。
極端な糖質制限で、本来最も多く摂取すべき炭水化物を無くすことは、非常にナンセンスで
病気になりやすくなるのは簡単に考え得ることです。

また、炭水化物の代わりに、過剰なたんぱく質の摂取をすることは病気の元です。
老けてしまう大きな原因にもなります。

(詳細は 【1:過剰なたんぱく質摂取はからだに悪い!】 をご覧ください)

つまり、適切に炭水化物を摂取しつつ、血糖値の急上昇は防ぐという食べ方をすれば
肥満の解消にも、健康維持・アンチエイジングにもなりという事なのです。

次の章では、具体的にどのような炭水化物を摂取すればよいか、
どんなタイミングで摂取すればよいかなどを具体的にお話しします。

2-2:血糖値の急上昇を防げば太らない

昨今流行りの糖質制限ダイエット・・・炭水化物が肥満の根源とされ、極端な所では
炭水化物さえ摂らなければ、他は何でも好きなものを好きなだけ食べてよいというものまであります。

確かに短期間では、健康を大きくは害さず、確実に痩せることもあります。

しかし、上記でも述べたように、多くの日本人においては、
極端な肉食の文化はまだ短く、体が対応できていないのが現実なので、

長期的なダイエットにおいては、
極端な事はせず、正しい炭水化物の摂取法を理解して、健康的に正しいダイエットをしましょう。

体を害することなく、健康的に、かつ、
血糖→脂肪→蓄積のプロセスを遮断しやすくするための3つの方法をお話しします。

A:そもそも血糖値の上昇が緩やかな炭水化物を選ぶ

まず、糖質制限に興味のある方なら、みなさんご存じのGI値です。
これは、簡単に言うと、血糖値の上昇速度を表したもので、
GI値が高い食品ほど早く、GI値の低い食品ほど、緩やかに血糖値上昇が行われるという事です。

ですので、GI値の低い炭水化物を摂取すればよいという事になりますが、ここで一つ問題があります。

GI値は、確かに大きな目安とはなるのですが、
問題はGI値は、ある食べ物に含まれる炭水化物50gあたりの血糖値上昇度を数値にしたものだからです。

例えば、スイカのGI値は60で、割と多いように感じますが、ほとんどが水分で、
実際に食べる部分にはそれほど炭水化物は含まれていません。
スイカで炭水化物50gを摂取しようとしたら、相当な量を食べないといけなくなります。

逆に、同じ程度のGI値65のパスタは、全体量の大半が炭水化物なので、
簡単に炭水化物50gは摂取してしまいます。

GI値だけで見ると、スイカもパスタも似たようなGIに見えますが、
1回に食べる量に対しての炭水化物量が全く異なるため、GI値だけ見てもなかなか参考にはなりにくいのです。

そこで、今はGL値というものが、非常に参考になるといわれています。
これは、(各食材に含有する炭水化物の量(g)×GI値÷100)という算出方法で、
その食物に含まれる炭水化物量とGI値を掛け合わせた数値で求めます。

これだと通常の一人前の食事の単位で、どの程度血糖値が上がりやすいかわかり、より現実的な数値といえます。

B:食べる順番を考える

この方法も、昔からよくいわれていますね。
いわゆる、食事の一番初めにサラダを食べましょう。というものです。

サラダがあればサラダ、とんかつの横にあるキャベツの千切りでももちろんOKです。
それらが見当たらない時は、お漬物や野菜の煮物、おひたしなどでも構いません。

血糖値の上昇という観点だけから見ると、果物を先に食べるのはダメという方もいますが
果物はビタミンミネラルなどの栄養素も豊富で、消化の助けとなる酵素もたっぷりな上に
多くが水分なので、大量に食べなければ、ダイエットに影響するほどの血糖値上昇はありません。

先に食べるメリットの方が多いので、果物がある場合は、果物を先に食べましょう。

その後にメインのおかずや副菜などを頂きつつ、
食事による血糖値がある程度落ち着いてきたころに、適量の炭水化物を摂取すれば
無駄に太る事は避けれます。

コース料理などは、ご飯や麺類は必ず〆になていますね。
実はとても理にかなっているとう事です。

C:組み合わせを考える

そもそも炭水化物が太る!というのは、
血糖値の急上昇→インスリンの大量放出によって体脂肪として蓄積しやすい事からですが、

もう一つの大きな原因として、精白米・白砂糖・精白小麦で作られたパンやパスタは
ビタミンやミネラルなどの大切な栄養素が取り除かれてしまっているので
体内でエネルギーとしてうまく利用することができなくなり
その結果、血糖として血液中にあふれ→脂肪→蓄積となってしまうという事があります。

ある食べ物について、総カロリー(C)に対して、ミネラルやビタミンなどの栄養素が
どれだけ含まれているかという栄養的な価値(N)を示すのにN/Cノートという言葉を用います。

例えば一般的な小麦粉の様に、精製・加工の程度が非常に高いものはN/Cノートが低く、
全粒粉の様に、未精製穀物のものは、マグネシウムや亜鉛・セレンといったミネラル類や
ビタミン類、食物繊維などがたくさん含まれ、N/Cノートがとても高という事になります。

N/Cノートが高ければ、体内で有効利用されますので、いたずらに食後過血糖値もあげませんし
利用されずに血中を漂い、体脂肪となって蓄積するといった事もなくなります。

つまりは、もちろん未精製の穀物を摂取するに越したことはありませんが
そうではなくても、きちんとビタミンやミネラル・食物繊維などの身体に必要な栄養素を
一緒にしっかり摂れば、白米や小麦粉で作られたパンやパスタを食べたって
無駄に太る事はないという事です。


過食は論外ですが、普通に食事をた際に、
口から入ったものが体内で利用されないから、脂肪として蓄積されてしまうのです。
ならば、しっかりと利用できるように、
必要な栄養素(ビタミン・ミネラル・ファイトケミカル・アミノ酸・酵素)を摂取すればよいのです。

・焼肉とごはん
・ラーメンと焼き飯
・加工パン

この様な炭水化物の摂り方では、太るのは当然です。

太るだけではなく、継続すれば、カロリーオーバーなのに栄養失調・・・
美容にも健康にも良くありません。

前回のコラムの【 過剰なたんぱく質摂取はからだに悪い! 】の最後にも書きましたが
結局のところ、たんぱく質にしても炭水化物にしても、そのものを摂取すること自体が
直接的に、太るや痩せる、健康になる病気になるという事ではなく

きちんと体内で利用できるか、スムーズな代謝が行えるかどうかという事が重要なのです。

口から入れたものが、効率よく身体を作る事や、正常な代謝を行う事に
きちんと利用されれば、何を食べようが無駄に太ったり、健康を害することはありません。

私のコラムにはよく出てくる、おすすめの身体に良い食品として
【マゴハヤサシイ】がでてきます。

  • ま(マメ)………大豆、あずきなどの豆類、納豆、豆腐、油揚げ、味噌などの大豆加工品
  • ご(ごま)………アーモンド、くるみ、ぎんなんなど
  • わ(わかめ)……ひじき、のり、昆布、もずくなどの海藻類
  • や(野菜)………野菜全般
  • さ(さかな)……魚全般
  • し(しいたけ)…まいたけ、エリンギ、えのきなどキノコ類全般
  • い(イモ)………里芋、じゃがいも、さつまいも、こんにゃくなど

こういった食材を上手に利用して、ビタミンやミネラル、ファイトケミカル、酵素、食物繊維などを
たっぷり摂取し、
たんぱく質や炭水化物、脂肪を蓄積することなく、うまく体内で利用できるようにしすれば、
極端な糖質制限をしなくても太りませんし、
たんぱく質を多く摂取しても、健康で居ることができるという訳です。

バランスの良い食事を自分で摂取できる人には不必要ですが
なかなか自炊が難しかったり、栄養バランスの良い食事といってもよくわからないという方には
やはり、サプリメントなどで調整することもお勧めしています。

当店で長きに渡っておススメしている【きせき・バイオきせき】は、
多種多様な酵素成分だけではなく、ビタミンやミネラルも多種多様に含まれ、
さらに、[人間用のたんぱく質]を作る上でなくてはならない
[必須アミノ酸]も、9種全て含まれています。

発酵食品ですので、腸活にもぴったりです。
バランスの良い食事を毎日摂れる方には、不必要な健康飲料であると考えますが
なかなかそのような方は多くはいないと考えます。

せっかく口から入れた食べ物を、効率的に使用するためにも、
でも好きなものを食べたい!!という方には、【きせき・バイオきせき】を
プラスすることを、是非お勧めしています。

そして、時々【プチ断食】や【ファスティング】をして、毒出しをしたり身体のリセットをしてもらうと
更に、あなたは健康で美しく、太りにくい体質に変化していくと考えています。

日本で栄養の事が語られる場合は、体を構成するための材料になるものを
いかに十分摂取するかという事だけにしか目が向けられない傾向にあります。

しかし実際は、いくら材料ばかりを入れても、それらが効率よくつかわれなければ
人間の身体は作られず、代謝も行われません。

それどころか、材料を入れるばかりで、きちんと使える状態にしなければ
体に多大な悪影響を及ぼします。

せっかく食べた食物を、ごみではなく、健康の材料にするためにはどうすればよいかに
もっと目を向けなければなりません。

本日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

ご不明な点やご相談など、どの様な事でもお気軽にお問い合わせくださいね。

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